2018年12月11日火曜日

CEDEC2018レポート【プリンセスコネクト! ReDive 制作事例 ~UIを高速かつ高品質に作るためのプロトタイプ開発のススメ!~】

ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2018」にて行われたセッション「プリンセスコネクト! Re:Dive 制作事例 ~UIを高速かつ高品質に作るためのプロトタイプ開発のススメ!~」の所感を今更書いていこうと思う。
セッション詳細
CEDEC2018 プリンセスコネクト!Re:Dive 制作事例 ~UIを高速かつ高品質に作るためのプロトタイプ開発のススメ!~
資料
CEDil

プリンセスコネクト!とは

Wikipediaより引用。
『プリンセスコネクト!』(PRINCESS CONNECT)は、サイバーエージェントとCygamesが開発し、Amebaより提供されていたソーシャルゲーム。公式の略称は「プリコネ」。
アニメRPGとされるこのゲームがアニメパートに没入させるためにゲームパートで邪魔しないためにどのようなことを考えて作られたか解説された。

ストレスのない画面遷移

ロードを高速化して遷移をストレス無くす

周回ゲームと認めた上で周回しやすいようにしたとのこと。リソースを工夫することでロードの高速化を図った。
  • 画面毎にパーツを用意すると容量が増えるから使い回せるデザインにすることで読み込むデータを減らした
  • 階層を深くなるにつれ共通素材を増やすことでデザインの統一を図りつつも使い回しっぽさを無くした

迷わない設計

ユーザーの動作を想定し詰まりそうな箇所は導線を用意する

クリアしていないコンテンツを知らせたりして久しぶりにプレイするユーザーでも何をすればいいのかわかりやすくしたらしい。
サービス開始から数年経つゲームをプレイするとコンテンツが多くなりすぎてわけわからんとなるのはよくあるパターン。
ポップアップは戻る挙動がわかりやすいし複数のシーンで使い回せるので便利。

魅力的なグラフィック

アニメパートとゲームパートのギャップを無くす

アニメパートに没頭させるためにゲームをどれだけアニメらしく見せたかを語ってくれた。以下は例だがそれだけでもどれだけ徹底したかがわかる。
  • 機能性だけではなくキャラクターを魅力的に見せるUIにする
  • 立ち絵をアニメーションにしたり、UIの背景にアニメを流す
  • UIの質感を細かいディテールではなくアニメに近いものにする
  • キャラクターの色味や背景の影の塗り方をUIに取り入れることで統一感を出す

高品質のためのプロトタイピング

Adobe Animateを使ってUIのプロトタイピング

すぐ作れて動かせるツールは便利だが素晴らしいのはそれをコンバートしてすぐ実装できるツールを作ったこと。効率化はクオリティを上げる近道だと思う。
  • 施策を開発し早い段階で課題を検証することで作業の手戻りを減らす
  • Unityで再生できるよう自作ツールを使うことで制作の手間を減らしつつUIを高品質化

プロトタイピングが終わったらクロスレビュー

  • 初見の感覚を失わないためにプランナー、エンジニア、社内スタッフでクロスレビュー
  • 2つから1つに絞る時はA/Bテストを実施した

まとめ

驚いたのは周回するゲームと割り切りどれだけ周回しやすく隙間時間に遊びやすくするかを極めたところだった。
アニメRPGとコンセプトをはっきりしさせ、そこに対して真剣に向き合っているのはCygamesのプロ根性ならではだと感じた。
自分はUIに対して明るくないので得るものが多かった!登壇者の齋藤 友梨子さん、 佐々木 拓夢さん、ありがとうございました。

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